忍者ブログ
「しょ、少尉!大変です!襲撃です!」
「なんだと?侵入を許したのか?相手は何人だ?」
「一人だよ」
「!!」

セキュリティシステムのある施設屋内という点から
こいつ等は油断しきっていた模様。
目標の目の前で私は伝令を切り捨てた。
断末魔もないのは、斬られた実感が無いから。
札の効能ばかり注目されがちだが
私の愛剣『七下がり』は完全に痛みを感じさせずに斬れる
暗殺向けの呪いの剣だ。

「き、貴様何者だ?!奴等の刺客か?!」
「判ってねえな、奴等ゴロツキだがヒトに依頼なんかしねえよ」
「では一体何だ…此処まで来てただで済むと思うなよ?!」

取り巻きと共に銃口をこちらに向ける。

「そりゃこっちの台詞だ。
そんな鉛玉よお、もう何発も受けてんだ。
今更脅しになると思ってんのか?えぇ?」

そう、既に相当被弾を許している。
歩く度に血の足跡が付いてる実感はある。
私は食屍鬼の中でも打たれ弱い方でお陰様で血が出やすい。
だが倒れずにひたすら前進出来ていたのは
やはり札の力あってのこと。

「い、一体何が望みだ貴様…?!」

気迫に押されたか、相手は後退りしながら交渉を持ち掛ける。


「決まってんだろ、あんたのクビだよ」




こうして、私は部隊の指揮者であり首謀者である
少尉の首を刈り取った。
ただし、札のサービス付きで……

「さあもう一仕事だ、ルチルがいる所まで案内しな。」
「おおお俺は今一体どうなってるんだ?!
死んでいないのか?!」
「死んでない。そういう効能の札付けてやってんだ。
大人しく言う事聞いてりゃ、用が済んだ後蘇生措置してやるよ」

というのは半分事実で半分嘘。
技術次第では分離した頭と体を繋げて助けられなくもないが
私はそこまで面倒を見る気は微塵も無い。

こうして、生首片手に戦場舞台となってる廃墟に改めて向かった。
PR
Comment
Name
Title
Mail(非公開)
URL
Color
Emoji Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Comment
Pass   コメント編集用パスワード
 管理人のみ閲覧
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新CM
プロフィール
HN:
せるぶ
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
Copyright ©  -- せるぶの落書帳 --  All Rights Reserved
Designed by CriCri Material by 妙の宴
powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]