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「私を差し置いて終結はあり得ないですね」

高圧的な態度。
片眼鏡越しとはいえアイアゲートに対し
堂々視線を合わせながら問い詰める男もまた食屍鬼である。

「私が想定していたより遥かに行動力のある奴がいたようでな…」
「私を差し置いて終結はあり得ない」

どう説明しようが納得がいかないようで、一点張りである。

「はあ……では本人に直接聞いてみるといい。
今ならスーパーセブン氏も居られる、面会に差し支え無いだろう…」

遺憾の意が溢れるように、思わず漏れ出る溜め息。

「初めからそうしてくだされば良いのに。
ユークレースとの記憶を一分一秒でも多く鮮明に残っているうちに
尋ねておきたいのです。」
「無茶言うな、一歩間違えれば死にそうだったのだぞ。
それに対処が非常に困難な呪いが……」
「ユークレースを侮った酬いでしかありません。」

ぴしゃりと言い切る。

「………お前はそれ以外無いのか」
「ありませんね。私の全てです。」
「潔いなと言いたい所だがターフェアイト。
言葉選びには気をつけろよ。
貴様が何をどれ程予測しているか判らんが。」

動じる様子がない。
言葉に偽りなく彼にはユークレースが全てであり
それ以外には感情のブレは無い。

ターフェアイトは、ユークレースの片割れ的な奇形の生まれである。
そのせいか何なのか、彼の事しか頭にない。
彼の記憶力と引き換えに分離してもらった身であるのに
それともそれ故なのだろうか。
ユークレースの関連となると無敵の存在である。

出生からして呪われている…
常日頃そう思いながらアイアゲートは
1つ上の先輩を医務室に案内するのであった。
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