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「さて私達の件を持ち出したばかりに
本筋から少々外れてしまいましたが……
サニディンさんは私達ではどうしようもできません。」
「言いきられてしまった……」
「四端の孤城の名は彼が名付けた物だと思われます。」
「えっ」
「名は体を表すなんて言われますが
貴方がたを迎え入れるために体を表したのかと。」
「何故そんな……?」
「アルカナを乱した懺悔、遺した仲間への愛情
もしくは他に考えがあってか、或いはまるきり気紛れか。」
「本人のみぞ知る、か………。
あの人も亡くなってからようやく名を授かった身ですから
名の重要性を知ってそうなのは確かですねえ……」

ふと、気になったのは
アノーソクレースは倒したし
サニディンさんがトドメと言わんばかりに
あの時食い散らかしていたのを俺は見た。

放っておいても良いのでは?
そう伝えると彼女はため息一つ。

「私達に死の概念は無いのです。
特に彼は、まともな人型をしていましたか?」
「してなかったですね……」
「幾度となく上層で攻防が繰り返されました。
ですが彼はなかなか懲りません。
外部の者である貴方から更に討たれれば
気が変わるのではないかと思い」
「俺に託したというわけなんですね…了解。」

どう見ても強豪ばかりだが
なるほど、質もそうだが量でも圧して
あらゆる角度から追い込む事により
彼を諦めさせたいという算段だったのか。

…だけども(こう見えて)戦闘主体の種族として
本能的に思うのは、力押しでは納得させられないという点。
力負け程度だと知略を混じえた試行錯誤を積み重ねる
悪循環トライ&エラーが発生するだけで
ほぼ不死身な上に折れない精神のアノーソクレース相手では
どんな強者でもジリ貧で追い詰められる『運命の環』に入ってしまう。

……これは降伏を促す行為よりも
説得を試みたらどうだろうか?
しかし彼が求めているのは『表舞台での存在意義』。
説得させるならその意欲を満たす運びを提示させる必要性がある。
……どうやって??

「うーん…あと一手、決め手が欲しいなあ。
こういう時他の人ならすぐ知恵回るんだろうけどうーん…」
「ならば頼ってみては?」

そのアテにしている知識人はアルカナには来ていないんだよなあ。
だけども他者の意見が欲しいのは変わらない。
…サニディンさんから何かヒントを得れないだろうか?
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