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【古代奇石の気紛れに怒りビックバン鉄隕石】



九星宝珠はアンモライトが作製したマジックアイテムである。

アザルシスにおいてのマジックアイテムは
『誰でもその属性の魔術を発揮できる道具』であり
威力や用途の幅は術者のセンス・練度・潜在魔力等に左右される。
便利ではあるがだいたい精気や魔力等を強制的に変換して消耗する。
物によっては魔力の出力に差異があるので(力の源である神性や世界の理)
持ち手が起動エンジンの役割をせざるを得ないからだろう。
デメリットの説明は売る側はほぼ確実に省くため
買取手の見る目と力量が試される代物である。

気紛れに破滅を楽しむアンモライトが作った物……
当然曲者である。
魔力の源は自身の分身である肉塊を
出力の妨害になりにくく且つ親しみやすさを重視した外殻を
其々を素材に作製したは良いが
危険性・価格相場度外視設計である。
加えて、掘り出し物に雑に紛れ込ませた。
ただ一つ『水星』を除いて。

その一つである『水星』を遣いの人形から買い取り且つ
珠の説明も唯一詳細に伝えられた男は
熱烈な感情を向けてきた者の顔を思い出したのだ。鮮明に。
男は好きと嫌いは表裏一体と本気で思っている。
だから『白い境界』で二足の草鞋を履いていた。

一足になった草鞋が形を変えて再び二足になる瞬間であった。



男とアンモライトの共通点は
『当事者でありながら過程を客観視して楽しむ』という点。
男とアンモライトの違う所は
『死への距離感と覚悟』。

二人とも、カラクリさえ判れば脆い体ではあるが
アンモライトは更に別に本体があるのに対して
男はその身一つである。

狂人の域に達する精神に、アンモライトはついに理解できなくなった。
そして気づいた時には珠はビックバンをおこし
他の珠は軒並み反応を示さなくなった。
2つ残して、アンモライトが作った珠…偽物の星は、輝きを失ったのだった。
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